○退職給付金支給事業 事務処理および会計処理の手引き

(平成17年3月1日作成)
1. はじめに

 財団法人 岐阜県民間社会福祉事業従事者共済会(以下「共済会」という)が実施している退職給付金の支給事業は、支給率や算定方法の違いはありますが、各都道府県においても実施されているところであります。
 しかし、昭和63年に税務当局より、共済会は、所得税法施行令第73条(特定退職金共済団体の要件)に規定する特定退職金共済団体に該当しない旨の見解が出され、課税問題が発生し、具体的には、@共済会が会員に直接支給する退職給付金は退職所得ではなく一時所得である A退職給付金事業のために負担いただいている事業主掛金は、毎月共済会に納付した時点において、会員の給与所得とみなされ、源泉徴収義務が生じる、との指摘を受けました。
 そこで、共済会では、この問題に対し研究委員会を設置し検討を重ね、その結果に基づき、平成元年度に支給方法等につき現行の制度へ変更を行いました。
 また、課税問題をクリアーするための会計処理の手引きを作成し、その手引きに則った会計処理をお願いしてきました。
 さらに、平成12年度より「社会福祉法人会計基準」が適用されたことに伴い、課税問題及び会計基準をクリアーするための会計処理の手引きを作成し、その手引きに則った会計処理をお願いしてきたところです。
 この手引きは、改めて、退職給付金事業の概要、退職給付金の請求から受領等に係る事務手続き及びその会計処理について解説しております。熟読のうえ、適切な処理をしていただきますようお願いいたします。




2. 用語の解説

会員 :加入申込書を提出し、本会が加入を認めた職員
 
会員期間 :共済会会員になり、毎月の掛金を納めた期間
(ただし、会員期間中に休職し、掛金を納付しなかった期間を除く)
 
共済会 :財団法人 岐阜県民間社会福祉事業従事者共済会
 
福祉医療機構制度 :独立行政法人福祉医療機構社会福祉施設職員等退職手当共済制度
 (旧・社会福祉・医療事業団/元・社会福祉事業振興会)
 
全社協制度 :全国社会福祉団体職員退職手当積立基金制度
 
中退共制度 :勤労者退職金共済機構中小企業退職金共済制度
 
退職給付金 :会員が退職したとき、「退職給付金支払請求書」に基づき施設・団体に共済会が支給するもの
 
退職金 :共済会から受けた退職給付金のうち、事業主が「退職金支給規程」に基づき会員に支払うもの
 
退職手当金 :福祉医療機構が支払う退職金



3. 共済会退職給付金支給事業の概要

1) 共済会退職給付金支給事業の概要

 共済会退職給付金支給事業とは、毎月掛金を納付することにより、会員期間1年以上で退職された場合に、退職時の認定標準給与に基づき、会員であった年数に応じた支給率により退職給付金を支給するというものです。

 会員となった日の属する月から退職する日の属する月まで掛金を毎月納付する必要があります。掛金は、事業主と会員が、それぞれ1/2ずつ負担します。

 会員掛金は、会員が退職したときには、原則としてその掛金全額が退職給付金の一部として事業主経由で会員に返還されます。(会員期間が短期の場合など退職給付金より会員掛金累計額が多い場合は会員掛金累計額を全額返還します。)

 事業主掛金は、事業主が退職金の財源とするため共済会に積立てて運用している、いわゆる積立資金です。したがって、会員が退職した場合は、退職給付金の一部として事業主へ送金されます。事業主は、その受入額を事業主の「退職金支給規程」に基づく退職金として会員(退職者)に支給します。退職金は、会員の退職所得として課税対象となります。なお、福祉医療機構制度に加入し、退職手当金が支給される場合は、その退職手当金と合算して退職所得の計算が行われます。

  退職給付金は、事業主の請求に基づき、事業主の指定する銀行口座へ振込まれます。その指定口座は、原則として、事業主名義の口座となります。

 共済会退職給付金支給事業においては、あくまでも退職金支払いの主体は事業主であり、退職金支払いに伴う会計処理並びに税務上要請されている手続きは、事業主が実施することとなります。そのため、事業主としては、退職金に関する規程を作成(整備)する必要があります。

《退職金支給規程の作成》
 共済会は施設・団体から掛金を預かり、会員が退職した場合に、退職給付金を施設・団体へ支払います。その後、施設・団体は会員に退職金を支給することとなりますので、退職金に関する規程を作成(整備)する必要があります。(課税問題をクリアーするための方法)
 作成にあたっては、就業規則(または給与規程)のなかに設ける場合と、独立した退職金支給規程を設ける場合とがあります。
 福祉医療機構制度による退職金は、独立行政法人福祉医療機構がその規程により、また共済会も業務運営規程により退職給付金を支給するので、就業規則(または給与規程)の一部改正により作成した方が簡略化できます。
 なお、社会福祉協議会など全社協制度に加入している団体は、全国社会福祉団体職員退職手当積立基金制度に置換えて作成してください。


(作成例)  就業規則の一部改正
   第 ○○章  給  与

  (退職金)

    第○○条 職員が退職した場合は、在職中に加入した岐阜県民間社会福祉事業従事者
   共済会および社会福祉施設職員等退職手当共済法の定めによる金額を退職金として支
   給する。



2) 共済会退職給付金支給事業の仕組み
 

   @事業主は、加入要件に該当する職員の加入意思を確認する。
   A事業主は、加入申込書(様式第1号―(1))を共済会に提出し、加入承認を得る。
   B事業主は、会員から毎月、所定額の掛金を給料控除等により徴収する。
   C事業主は、会員掛金と同額の事業主掛金とを併せて、毎月共済会へ送金する(口座自動引
   き落としの利用可能・原則、毎月28日)。
   D事業主は、会員から退職の申し出を受ける。
   E事業主は、会員が退職したとき(死亡退職も含む)は、加入者脱退報告書・退職給付金支払
   請求書(様式第2号―(1)・3−(1))を共済会に提出し、退職給付金を請求する。
   F共済会は、事業主からの退職給付金支払請求書に基づき、退職給付金を事業主に支払う。
   G事業主は、退職金支給規程に基づき、退職金を会員に支払う。


<参 考>

福祉医療機構制度

1) 福祉医療機構制度の概要

 福祉医療機構(以下「機構」という)は、共済会とは異なり所得税法施行令第73条(特定退職金共済団体の要件)に規定する特定退職金共済団体に該当します。したがって、機構が退職手当金の支払者となり、直接会員に退職金を支払うことができます。機構と会員との間には雇用関係はありませんが、機構からの退職手当金は、法で退職所得として取り扱われます。
 退職手当金の支払者は、掛金の払込みをした事業主(共済契約者)ではなく機構となり、共済会の退職給付金・退職金とは異なります。


2) 福祉医療機構制度の仕組み



@事業主(共済契約者)は、機構へ年1回、5月31日までに掛金を払い込みます。本人掛金はありません。事業主は、払込みをした時点で支出(退職共済掛金)処理をし、掛金を資産計上する必要はありません。

A会員が退職したとき(死亡退職も含む)は、共済会を経由して機構に退職手当金の請求を行います。

B機構は、退職者からの退職手当金請求書に基づき、直接会員(退職者)に退職手当金を支払います。退職所得の源泉徴収義務者は、機構となりますので事業主において源泉徴収に係る税務書類の作成、提出は不要です。




4. 共済会退職給付金支給事業に関する事務手続き

1) 法人・施設を新設した場合
   共済会への加入は、原則として施設単位での加入となります。
    【必要な届出書類】
     事業主登録・異動届(様式第6号)
     加入申込書(様式第1号―(1))
    【添付書類】 なし

2) 新規に職員を採用した場合(新設法人・施設以外)
   加入要件(業務運営規程第2条第4項)に該当する職員を採用した場合は、本人の加入意思を
   確認した上で加入することができます。
    【必要な届出書類】
     加入申込書(様式第1号―(1))
    【添付書類】 なし

3) 会員が休業・氏名変更した場合
   婚姻などで氏名の変更があった場合、病気などで休職した場合、および復職した場合には
   その都度、手続きが必要となります。
    【必要な届出書類】
     加入者異動届(氏名変更・休職および復職届・様式第5号―(1))
    【添付書類】
     @婚姻(結婚)の場合・・・互助給付金・結婚給付金申請書
     A病気などで20日以上の休業の場合・・・互助給付金・傷病見舞金申請書

4) 会員が他の施設団体へ異動した場合
   @異動先が共済会に加入している施設団体
    【必要な届出書類】
     加入者異動届(施設・団体間異動届・様式第4号―(1))
    【添付書類】 なし   

   A異動先が共済会に加入していない施設団体
    退職扱いとなります。
    【必要な届出書類】
     加入者脱退報告書・退職給付金支払請求書(様式第2号―(1)・3−(1))
    【添付書類】
     会員期間が、3ヶ月以上11ヶ月以内の場合・・・互助給付金・脱退給付金申請書

5) 会員が退職した場合(死亡退職を含む)
   退職には、「普通退職」と「公務退職」があります。どちらに該当するかは、共済会のしおりを
   ご覧いただくか、共済会までお問い合わせください。
    【必要な届出書類】
     加入者脱退報告書・退職給付金支払請求書(様式第2号―(1)・3−(1))
    【添付書類】
     会員期間が、3ヶ月以上11ヶ月以内の場合・・・互助給付金・脱退給付金申請書

 共済会では、事業主から提出された「加入者脱退報告書・退職給付金支払請求書」に基づき事業主と脱退者(退職者)または遺族(死亡退職の場合)に次の書類をそれぞれ送付しますので、確認のうえ保管してください。

     ★事業主(施設・団体)
     ア)「加入者脱退確認通知書・退職給付金裁定兼支払通知書」(様式第2号―(2)・3−(2))
     イ)「退職所得の受給に関する申告書」(税務法定様式)
     ウ)「退職所得の源泉徴収票」(  〃  )

     ★脱退者(退職者)・遺族
     ア)「加入者脱退確認通知書・退職給付金裁定兼支払通知書(様式第2号―(2)・3−(2))
     イ)「退職所得の源泉徴収票」(脱退者(退職者)・税務法定様式)

6) 法人・施設所在地・電話番号など変更した場合
    【必要な届出書類】
     事業主登録・異動届(様式第6号)
    【添付書類】 なし



※ 会員の加入・休職・復職は当月の14日、退職は必ず翌月の14日までに共済会へ報告してく ださい。

※ 岐阜県共済会届出書類(規定様式)の入手方法

  @業務運営規程・様式集(平成16年4月改正版)からコピーをする。
  A共済会へ請求する。
  B共済会のホームページからダウンロードする。
   ホームページでは、記入例も掲載されていますので参照ください。




5. 共済会退職給付金支給事業に関する会計処理

1) 会計処理の基本的な考え方

・共済会退職給付金支給事業にかかる会計処理は、事業主掛金のみなし給与課税を避けて、退職時に給付される退職金を退職所得として認めてもらうための方法です。事業主が支払った掛金は、貸借対照表に資産(積立資産)として計上し、事業主が退職金の支払に備えて資金を外部で運用している形式を取ります。事業主掛金を資産計上しないと、事業主掛金は給与所得と判断され、所得税や住民税などの課税対象となり、納税金額が増加する可能性があります。また、退職時に、退職金が退職所得ではなく一時所得として課税され、納税金額が増加する可能性があります。

・会計基準は、損益計算の考え方を取り入れています。退職給付金支給事業との関係では、各年度において事業主が負担することとなる退職給付債務の当期発生額を、事業活動収支計算書において退職給与引当金繰入(費用)として計上し、各年度における業績が正しく表示されるように会計処理を行うことが必要となります。
 また、この会計処理によって各年度期末における退職給付債務の累計額が、貸借対照表に負債として計上されることになります。退職給付債務の額は、「社会福祉法人会計基準注解(注10)退職債務の引当について」における簡便法により算出します。
 ただし、退職給付債務の額の計算においては、各事業所において退職金規程が整備されていることが前提となりますので、未整備の場合は、早急に作成する必要があります。【3、1)参照】

・会計処理は、原則として、人件費負担のある経理区分ごとに行います。


2) 会計処理事例  

【例 示】
 前提:計算が容易にできるように毎年の標準給与の上昇率を4%とする。(1円単位を切り捨てて計算)

   会員氏名 共済 太郎
   標準給与額 170,000円
   加入年月日 平成12年4月1日(西暦2000.4.1)  

  【共済太郎さんの掛金累計額などの推移】
  1年目 3年目 4年目 5年目 10年目 20年目
標準給与 170,000 183,870 191,220 198,860 241,920 358,060
掛金月額 8,700 9,400 9,770 10,150 12,300 18,110
(事業主累計額) 52,200 162,840 221,460 282,360 624,600 1,543,020
(会員累計額) 52,200 162,840 221,460 282,360 624,600 1,543,020
退職給付金 52,200 183,870 248,586 338,062 1,040,256 3,759,630
退職給与引当金額 0 21,030 27,126 55,702 415,656 2,216,610



《掛金の徴収・支払》

・共済会への毎月掛金額は、毎年度4月に認定し、年度途中に変更することはできません。
 4月に認定した掛金が1年間適用されます。
・掛金の計算方法
標準給与額×50/1000+200
 
*共済太郎さんの場合、
  170,000×50÷1000+200=8,700円(事業主・会員本人それぞれ4,350円ずつ)
  [注意点] ・円単位は、10円単位へ切上げ(例:12,733円⇒12,740円)
        ・パートの場合は、日給×21日で標準給与額を算出
        ・ホームページでも、計算ができます

@毎月の掛金を本人から徴収した場合の会計処理
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
4,350 現金預金 △△月分共済会掛金
会員分
預り金 4,350

A毎月の掛金を事業主の掛金と合算し、共済会へ送金した場合の会計処理
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
4,350 預り金 △△月分共済会掛金
会員分
現金預金 8,700
4,350 退職共済
預け金
△△月分共済会掛金
事業主分
   

〔資金収支計算書特有の仕訳〕
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
4,350 退職共済
預け金支出
△△月分共済会掛金
事業主分
支払資金 4,350



《決算処理》

・年度末に、退職給与引当金を計上します。
・共済会では、退職給与引当金を、決算時点において会員本人が「退職したら」支給される退職給付金から本人掛金部分を差し引いた金額としています。
 つまり、本人がもし退職した場合に、事業主としていくらの退職金の支払義務を負っているかを 明確にするものです。したがって、年度ごとに支給率の関係や掛金額が減少したなどの理由で一概に引当金が増加するとは限りません。

*共済太郎さんの場合(5年目・平成17年(2005)3月31日現在を仮定)
      当年度末の退職給与引当金額                    55,702円
      前年度末の退職給与引当金額                    27,126円
                                           −−−−−−−−
           差額(当年度要繰入額)                    28,576円

                                                    平成○○年 3月31日 
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
28,576 退職給与
引当金繰入
○○年度分共済会退職給与
引当金繰入額
退職給与
引当金
28,576



《異動処理》

(1) 同一法人内で施設を異動した場合の会計処理(経理区分間の異動)

*共済太郎さんが同一法人の他施設へ異動した場合(経理区分間の異動の場合)
 (4年6ヶ月目・平成16年(2004)10月1日に異動した場合を想定)

  異動時における事業主掛金累計額(退職共済預け金)        251,910円(54か月分)
  異動時における退職給与引当金計上額                  27,126円

【異動前の施設】
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
27,126 退職給与
引当金
共済太郎分共済会掛金
異動処理
退職共済
預け金
251,910
224,784 経理区分間
繰入金支出
     
異動した会員の退職共済預け金と退職給与引当金とを抹消します。退職共済預け金と退職給与引当金との差額は、経理区分間繰入金で処理します。退職共済預け金が退職給与引当金より少ない場合は、「経理区分間繰入金収入」となります。なお、資金の変動はありませんので資金収支計算書特有の処理は必要ありません。

【異動後の施設】
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
251,910 退職共済
預け金
共済太郎分共済会掛金
異動処理
退職給与
引当金
27,126
      経理区分間
繰入金収入
224,784
異動した会員の退職共済預け金と退職給与引当金とを受入れます。退職共済預け金と退職給与引当金との差額は、経理区分間繰入金で処理します。退職共済預け金が退職給与引当金より少ない場合は、「経理区分間繰入金支出」となります。なお、資金の変動はありませんので資金収支計算書特有の処理は必要ありません。


(2) 県内で共済会に加入(加入予定も含む)している別法人へ異動した場合の会計処理

*共済太郎さんが別法人の施設へ異動した場合(法人間の異動の場合)
 (4年6ヶ月目・平成16年(2004)10月1日に異動した場合を想定)
   異動時における事業主掛金累計額(退職共済預け金)       251,910円(54か月分)
   異動時における退職給与引当金計上額                 27,126円

【異動前の施設】
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
27,126 退職給与
引当金
共済太郎分共済会掛金
異動処理
退職共済
預け金
251,910
224,784 その他の
特別損失
     
異動した会員の退職共済預け金と退職給与引当金とを抹消します。退職共済預け金と退職給与引当金との差額は、特別収支の部で処理します。退職共済預け金が退職給与引当金より少ない場合は、「その他の特別収入」となります。なお、資金の変動はありませんので資金収支計算書特有の処理は必要ありません。

【異動後の施設】
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
251,910 退職共済
預け金
共済太郎分共済会掛金
異動処理
退職給与
引当金
27,126
      その他の
特別収入
224,784
異動した会員の退職共済預け金と退職共済引当金とを受入れます。退職共済預け金と退職給与引当金との差額は、特別収支の部で処理します。退職共済預け金が退職共済引当金より少ない場合は、「その他の特別損失」となります。なお、資金の変動はありませんので資金収支計算書特有の処理は必要ありません。


(3) 県外もしくは共済会に未加入の法人へ異動した場合の会計処理

   退職扱いとなります。

ア)加入期間が1年未満の場合 → 下記《退職処理》(1)参照
イ)加入期間が1年以上の場合 → 下記《退職処理》(2)参照



《退職処理》  

(1) 会員期間が1年未満の場合の会計処理   

・退職給付金は支給されませんが、資産計上されている事業主掛金を取り崩す必要があります。

*共済太郎さんが加入後2ヶ月で退職した場合
 (平成12年(2000)5月31日に退職した場合を想定)

      退職給付金
      退職金
      事業主掛金累計額(退職共済預け金)
      会員掛金累計額
      前年度末退職給与引当金額
     0円
            0円
  8,700円
                 8,700円
    0円

借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
8,700 雑損失 共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
預け金
8,700

・会員期間3ヶ月以上1年未満の場合は、互助給付金「脱退給付金」が支給されますので、互助給付金申請書(様式第7号―(1))もあわせて提出してください。


(2) 会員期間が1年以上の場合の会計処理

@退職給付金が、会員掛金累計額より下回った場合の会計処理

*共済太郎さんが加入後1年(12ヶ月)で退職した場合
 (平成13年(2001)3月31日に退職した場合を想定)

      退職給付金(認定標準給与(170,000)×支給率(0.3))

      退職金
      事業主掛金累計額(退職共済預け金)
      会員掛金累計額
      当年度末退職給与引当金額
       (51,000円)
→ 52,200円(下記注意参照)
      0円
       52,200円
    52,200円
    0円

    注意:退職給付金の額が会員掛金累計額に満たない場合は、会員掛金累計額を退職給付金とする。

退職給付金受け取り時の処理(会員掛金累計額=退職給付金)
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
52,200 現金預金 共済太郎分退職処理
本人掛金分
預り金 52,200
52,200 雑損失 共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
預け金
52,200

退職金の支払い時(退職金=0)
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
52,200 預り金 共済太郎分
本人掛金分
現金預金 52,200


A退職金が、事業主掛金累計額より下回った場合の会計処理

*共済太郎さんが加入後3年(36ヶ月)で退職した場合
 (平成15年(2003)3月31日に退職した場合を想定)

      退職給付金(認定標準給与(183,870)×支給率(1.0))
      退職金
      事業主掛金累計額(退職共済預け金)
      会員掛金累計額
      当年度末退職給与引当金額
              183,870円
      21,030円
    162,840円
    162,840円
       21,030円

退職給付金受け取り時の処理
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
183,870 現金預金 共済太郎分退職処理
本人掛金分
預り金 162,840
141,810 雑損失 共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
預け金
162,840

〔資金収支計算書特有の仕訳〕
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
21,030 支払資金 共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
給付金収入
21,030

退職金の支払い時
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
162,840 預り金 共済太郎分退職処理
本人掛金分
現金預金 183,870
21,030 退職金給与
引当金
共済太郎分退職処理
退職金分
   

〔資金収支計算書特有の仕訳〕
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
21,030 退職金 共済太郎分退職処理
退職金分
支払資金 21,030


B退職金が、事業主掛金累計額より上回った場合の会計処理 (その1)

*共済太郎さんが加入後20年(240ヶ月)で退職した場合
 (平成32年(2020)3月31日に退職した場合を想定)

      退職給付金(認定標準給与(358,060)×支給率(10.5))
      退職金
      事業主掛金累計額(退職共済預け金)
      会員掛金累計額      
      当年度末退職給与引当金額
   3,759,630円
   2,216,610円
           1,543,020円
    1,543,020円
  2,216,610円

退職給付金受け取り時の処理
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
3,759,630 現金預金 共済太郎分退職処理
本人掛金分
預り金 1,543,020
    共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
預け金
1,543,020
    共済太郎分退職処理
事業主掛金分運用益
雑収入 673,590

〔資金収支計算書特有の仕訳〕
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
2,216,610 支払資金 共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
給付金収入
2,216,610

退職金の支払い時
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
1,543,020 預り金 共済太郎分退職処理
本人掛金分
現金預金 3,759,630
2,216,610 退職給与
引当金
共済太郎分退職処理
退職金分
   

〔資金収支計算書特有の仕訳〕
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
2,216,610 退職金 共済太郎分退職処理
退職金分
支払資金 2,216,610


C退職金が、事業主掛金累計額より上回った場合の会計処理 (その2)

*共済太郎さんが加入後19年6ヶ月(234ヶ月)で退職した場合
 (平成31年(2019)9月30日に退職した場合を想定)

      退職給付金(認定標準給与(358,060)×支給率(10.2))
      退職金
      事業主掛金累計額(退職共済預け金)
      会員掛金累計額
      前年度末退職給与引当金額
       3,652,212円
2,163,522円
        1,488,690円
           1,488,690円
           1,974,111円

退職給付金受け取り時の処理
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
3,652,212 現金預金 共済太郎分退職処理
本人掛金分
預り金 1,488,690
    共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
預け金
1,488,690
    共済太郎分退職処理
事業主掛金分運用益
雑収入 674,832

〔資金収支計算書特有の仕訳〕
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
2,163,522 支払資金 共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
給付金収入
2,163,522

退職金の支払い時
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
1,488,690 預り金 共済太郎分退職処理
本人掛金分
現金預金 3,652,212
1,974,111 退職給与
引当金
共済太郎分退職処理
退職金分
   
189,411 退職金 共済太郎分退職処理
退職金分
   

〔資金収支計算書特有の仕訳〕
借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
2,163,522 退職金 共済太郎分退職処理
退職金分
支払資金 2,163,522


D懲戒免職などで退職給付金が支給されない場合の会計処理

・共済会業務運営規程第24条に規定する懲戒免職などに該当する場合は、退職給付金は支給されません

*共済太郎さんが加入後10年(120ヶ月)で懲戒免職となった場合
 (平成22年(2010)3月31日に退職した場合を想定)

      退職給付金(認定標準給与(241,920)×支給率(4.3))
      退職金                   
      事業主掛金累計額(退職共済預け金)
      会員掛金累計額
      当年度末退職給与引当金額
1,040,256円 →  0円
       415,656円 →  0円
      624,600円
           624,600円
    415,656円

借方 摘要 貸方
金額 科目 科目 金額
624,600 雑損失 共済太郎分退職処理
事業主掛金分
退職共済
預け金
624,600
415,656 退職給与
引当金
共済太郎分退職処理
引当金戻入
退職給与
引当金戻入
415,656



6. Q&A(事業所や会員からよく問合せのある質問および回答)

Q1 退職後、本人と連絡が取れません。どうしたらよいでしょうか?
A1 退職給付金の請求は、退職後1年以内です。その間に本人と連絡が取れ次第、退職金の請求をしてください。なお、1年以上経過してからの退職給付金の請求は、業務運営規程第 26条により、請求期限を越えますので退職給付金の請求はできません。
 また、退職給付金請求前であっても、掛金を停止する必要がありますので、加入者脱退報告書(様式第2号―(1))を記入の上、退職月翌月14日までに共済会へ提出してください。

Q2 共済会提示の会計勘定科目が本施設(社協)において設定がありませんが、どうしたらよいでしょうか?
A2 共済会提示の科目が設定されていない場合は、新たに科目設定をする、または、共済会提示科目と同種性格の科目を利用する、のいずれかにより処理してください。

Q3 退職給与引当金額が、前年度末より下がる場合があります。これはおかしくないですか?
A3 標準給与月額が下がった場合には、退職給与引当金額が、前年度末より減少する可能性があります。
 また、退職に伴う退職金の額が前年度末退職給与引当金額より標準給与が下がっていないにもかかわらず減少する場合もあります。これは、退職金の額が退職給付金額から本人掛金累計額を控除して計算されるために起こります。すなわち、退職給付金額は半年毎の計算であり、半年間は一定であるのに対し、本人掛金累計額は、本人掛金支払により毎月増額することにより退職金の額が前年度末の退職給与引当金額より減少してしまう場合があります。

Q4 規定様式を複写(コピー)して記入しましたが、何部提出したらいいですか?
A4 共済会への提出様式は、原本1部のみでかまいません(互助給付金など一部様式を除く)。 提出する前には、必ず記入漏れや印鑑漏れがないか再度、確認し、1部コピー(複写)して、事業主控えとして保存してください。



7. 退職給付金支給事業・共済会業務についてのお問合せ先

【共済会】
   〒 500−8385 岐阜市下奈良2−2−1
                岐阜県福祉会館5階
               財団法人岐阜県民間社会福祉事業従事者共済会
     電話番号 058−273−1111(内線 2520・2525)
     直通電話 058−275−5508
     F A X  058−275−5508(直通電話と同じ)
     E−Mail kyousai@ninus.ocn.ne.jp
     ホームページアドレス http://www.gifuwel-kyousai.or.jp/
     *平日のみ 月〜金 午前8時30分から午後5時15分まで

【福祉医療機構】
   〒 105−8486 東京都港区虎ノ門4−3−13
                秀和神谷町ビル9階
               独立行政法人 福祉医療機構 共済部
     電話番号 計画課 03−3438−0222
            給付課 03−3438−0215
     F A X  03−3438−9261
     E−Mail wam_kyousai01@wam.go.jp
     ホームページアドレス http://www.wam.go.jp/wam/
     *平日のみ

【全社協】
   〒 100−8980 東京都千代田区霞ヶ関3−3−2
                新霞ヶ関ビル
               社会福祉法人 全国社会福祉協議会 総務課
     電話番号 03−3581−7851
     F A X  03−3581−7854
     E−Mail zsk@fsinet.or.jp
     ホームページアドレス http://www.shakyo.or.jp/
     *平日のみ

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